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ふたりでおるすばん☆そして・・



めくるめくような白いシーツの海の中で、互いが互いにすがりつくようにしながら、辛うじて溺れずに呼吸している。何度もキスをしては、息苦しくなって唇を離し、しかし再び酸素を求めるように貪りあう。

「エド・・震えてる? もしかしテ、コワくなった?」

「べ、別に怖くなんかねえよ! ほら、ヤるんだろ?! 何ならオレ自分で脱ぐぜ?」

わざと強い口調なのは、照れ隠しだ。
赤面しながら喚くエドを見下ろして、リンは余裕を取り戻してクスッと笑った。エドが暴れなければ、多分、自分の方が取り乱していただろう。

「ハイハイ、大きな声出さないノ。隣の部屋ニ聞こえちゃうヨ? 急がなくても、時間はタップリあるんだかラ」

そう言いながら、リンは手をエドの膝の間に割り込ませた。ズボンの上から、エドの太股やその付け根をさすって、ニヤリと笑う。

「・・ア、なーるほド、我慢デキなくなってル訳ネ?」

焦らすようにわざとゆっくり、エドのベルトのバックルを外した。エドは「隣の部屋に聞こえる」と聞いて、ハッと我に返ったようだ。

「別に待ちきれないって訳じゃ・・」などと、いまさらのように声をひそめて、ぼそぼそとつぶやく。

「まぁ、とっくに筒抜けかモ知れないケドネェ」

リンは、おとなしくなったエドのスラックスを、そっと引き抜いた。嫌がるかなと思ったが、エドは逆に腰を軽く浮かせて、脱がせやすくしたものだ。ついでなのでトランクスも脱がせると、エドの分身がぴょこんと飛び出てきた。
「カワイイ」などという、エドが逆上しそうな感想が口から飛び出そうになるのを辛うじて抑え、気を紛らわせようとして、カーテンが目についた。
「・・ア、カーテン忘れてタ。外から丸見えダッタかな、俺ラ?」と、わざとらしくつぶやきながら、カーテンを引く。

「さて・・ト。改めてイタダキマス・・カナ?」

そう言って、リンが照れくさそうに笑う。
未完成品の素女丹によって象られた身体は、性器以外の全身の骨格も、顔立ちもほとんど変わらない・・はずであったが、女になったリンの笑みはどこか、いつもの男のものよりも柔らかく、それでいて艶かしく見えた。
エドはその笑顔に見とれて、無言のままであった。






「あんまりジロジロ見るナヨ・・俺マデ恥ずかしクなるダロ? 我慢デキなくなってルのは、ココだヨ。こんなに硬くナッテ」

リンは、エドの屹立するモノを示してみせると、舌舐めずりして、喉を鳴らした。そして、ゆっくりと身をかがめると、その先端の雫をチラッと舐め取った。

「・・これでモ“別に待ちきれないって訳じゃない”?」

「ぁっ・・」

エドはその感触に背を逸らし、声を気にして唇を噛みしめながら、シーツを握りしめる。

「オイオイ、さっきまでサンザン喚いてタくせに・・苦しいノ? 手、握っててあげルヨ」

リンは右手を伸ばして、エドの生身の左手に指を搦めてやり、そして、もう片手で握ったソレの先端を、ゆっくりと閉じた唇でなぞり始めた。時折、チロチロと舌先が閃く。

「んぁ・・・そ、そんなヤりかた・・・ダメ、声出・・・っ」

絡み合う指先に力が入り、エドがビクっと体を震わせる。リンは唇を離して、顔をあげた。

「そんなヤりかたって・・ジャ、ドーイウのがイイ? だってオイシイよ、エドの・・たくさん食べタイのに・・ダメ?」

唇は離したものの、握っている左手はそのまま、ゆるゆると弄び続ける。エドの顔を見上げるリンの目のふちは、上気して桜色に染まっていた。

「だって・・ん・・声、出ちま・・う・・だろ。あっ・・こんなの誰か・・に聞かれたら、オレ・・あああ」

そのリンの手淫に煽られたエドは、必死で声をかみ殺そうとするが上手くいかず、声は次第に大きくなっていき、最後には悲鳴に近いものになっていた。

「誰かに聞かれたラ? 俺ト付き合ってルって知られたラ困るノ? 俺ハいいヨ、エドとこんなに愛しあっテマスって、皆・・特にあの大佐トカに見せつけたイぐらいダヨ?」

エドのやつ、ヘンなこと気にし過ぎだ・・と思ったリンは、身体を起こして、あえぎ声を塞いでやるようにキスしつつも、右手は休めるどころか、かえって激しくしごいていた。声の大きさなんて気にならないぐらい、狂わせて乱してみたい・・そんな衝動に駆られていたから。
それでもエドはなんとか冷静さを保ったまま、声を殺して、ささやくように「ん・・んっ 困るんじゃなくて・・こんな声とか聞かれたら恥ずかしいだろ・・あっそ、そこ・・感じる・・」と訴えていた。

恥ずかしいなんて、まだそんなこと言ってる余裕があるのかよ。

「すごいヨ、こんなニ雫ガ溢れてキちゃて、震えてル・・もうイッちゃいそうなんジャナイ? でもダメだヨ。もっとたくさんシたいカラ、ココはお預けダネ。胸ハ感じる方? 開発してアゲヨーカ?」

リンはようやく手を離してやると、エドのシャツのボタンを外してはだけさせた。

「・・あっ・・ヤダ・・途中で止めるなよぉ・・」

「ダメダメ。続けたラ、エドひとりでイッちゃうデショ? そんなん・・ズルイヨ」

「そんな・・オレもう我慢出来ねえよ・・イカせてくれよぉ・・」

残念そうに上目遣いで見上げるエドの瞳は、うっすらと涙すら浮かんでいるようだった。その表情の余りのいとけなさに、むしろもっと苛めたい衝動に駆られてしまう。

「ダァメ・・アレェ、腰が動いてルヨ、はしたないナァ、エドってバ・・熱いヨ、エドのカラダ・・キモチイイ・・」

「そんな・・意地悪するなよ・・オレ、もうダメ・・おかしくなりそう・・」

リンがエドの胸に頬をすり寄せ、想い人の肌の熱を感じてうっとりとすれば、エドも腕をまわしてリンの首に抱きついてすがる。エドの素足が、リンの着衣のままの脚に絡み付いて、もどかしくのたうった。

「イイヨ、おかしくなっテモ・・しっかり抱いてテあげルから、大丈夫ダヨ。俺に焦がれテ狂ったエドっていうのモ、見てミタイナ。エドの乳首・・宝石ミタイなピンク色で、硬くなってルヨ?」

「あっあ、そんなとこばっかりヤダ・・オレもうホントにダメ・・イカせてくれよぉ・・なんでもするから・・」

「まだダメ・・泣いてるエドもなかなかソソルナァ」

エドの小さな乳首を、唇で軽くくわえて、そのまま舌でチロチロと嬲っていたが、エドの涙に気付くと、今度はその目尻にキスをして、涙を舐め取ってやった。こんな表情・・めったに拝めるものじゃない。
イイ女の条件ってのは、昼間は淑女、夜は娼婦っていうらしいけど、こいつの場合、昼間は野獣で夜は淑女ってところだな。いずれにせよ、そのギャップが大きければ大きいだけソソるというわけだ。

「・・イキたいって・・エド、出すだケでイイのカ? こっちハ? 指でナラ、こっちも可愛がってヤれるケド?」

そう尋ねながら、エドのヒップを撫でてやると、エドはその指に反応して「ひぁ!」と、小さく悲鳴をあげて「あ・・そこはダメ・・」と言いつつ、腰をすり寄せてきた。

「フフ、じゃぁ、コッチを先に可愛がっテあげルネ。後でたっぷりしゃぶってあげるカラ、お尻でイッちゃったりしたらダメだよ? そんな粗相したラ、お仕置きにモット焦らしちゃウからネ」

先走りの雫を指に絡め取り、その濡れた指を入り口に這わせた。触れてもいなかった筈のそこは、しかし、侵入されることへの期待にわななき、ほんのりと口を開いている。触れられた刹那だけは、驚いたように閉め出そうとしたが、ノックするように軽く揉みほぐしてやると、すんなりと受け入れてきた。

「あぁぁ・・やぁっ、は、入ってくるぅ・・はぁん、動かさな・・」

「動かすなッテ・・自分で腰振ってルジャン」

「だって・・・気持ちよすぎて、オレ我慢できねえよぉ・・あっやぁぁ・・ダメ、イキそぉ・・」

内側からの刺激に、エドがぶるっと体を震わせる。そして、指で犯される以上に、自ら絶頂を求めて腰をくねらせていた。
これは俺のテクニックの賜物か、それともコイツは元々そういう淫乱な体質なのか、それとも今回たまたま、ナニカの理由でムラムラしていて、よほどヌきたかったのか。

(・・あのエロ大佐にも、こんな表情で、こんな声で、啼いてねだって、乱れて見せているのだろうか?)

「俺さっき、お尻でイっちゃうような粗相したラ、お仕置きって言わなかったッケ? エド、お仕置きされタイの? 例えバ、もっと気が狂いそうにナルよーな薬、塗っちゃうトカ?」

イクなと言いながらも、リンは煽るように指をくねらせ、敏感な部分を探る。指一本が根元まで埋まった頃、指先が感触の違う部分に触れた。
そこに軽く爪を立てるようにして、刺激してやると、エドの嬌声が悲鳴に近くなり、リンのシャツを引きちぎらんばかりに握りしめながら、込み上げるものに必死に耐えている様子であった。引きつけでも起こすのではないかと心配になりそうなほど、エドの足の指まで力がこもっている。

「だって・・そんなにされたら・・あっ、オレ我慢出来なくな・・んぁ・・んん・・リン激し・・あっ、やっ、イクぅ!」

絶叫と共に、びくびくと体を震わせて、果ててしまう。






「ぁぁ・・」

荒い息を吐いているエドを見下ろし、リンは想い人が達したことに至福感を味わいながらも、まだ食べたりない気分で「アーア・・アレだけイっちゃダメって言ったのニ・・お仕置きされたいンダね」と悪戯っぽく囁いた。

「ダしたら、すっきりしちゃっタ? そんなの許さないヨ。もういっぺん硬くしてアゲルネ」

そして、まだわなないているそれを口に含み、飛び散ったものを舐め取りながら、舌で刺激して、再び奮い立たせようとする。

「あっ、やめ・・お仕置きされたい訳・・ねえだろ、あんなにされたら我慢出来る訳ねぇじゃねえ・・か・・・あっ、やめろ・・てば」

だが、エドの方は放った直後のためか、多少の余裕を取り戻していた。
リンは、それが少し口惜しくて、エドのものをくわえたまま、ウーッ・・と低く唸る。

「ゼッテーもっぺん、ヒーヒー言わせてヤッからナ! ホントーに薬使っちゃうゾ? アレ・・持って来てたっケカ」

リンはおもむろに起き上がり、暑くなってシャツの襟元をパタパタさせながら、ベッドの脇に放り出してある、上着のポケットや鞄を漁り始める。
その薬とは、数日前に馴染みの娼婦から貰ったもので、エドに見せびらかしてエロ話のネタにでもなればと思っていたのだ。シン国にも催淫効果のある媚薬はあるが、こちらの国のものは初めて見たこともあり、もしエロ話にならなかったとしても、エドなら純粋に学術的好奇心で比較したりして、興味を示してくれるに違いない。
だが、まさか本当に使うことになるとは、これっぽっちも思っていなかった。

エドが、そんなリンに後ろから抱きついてきた。両手を回して、リンの巨乳をわし掴みにする。その美肉は、指の間からこぼれた肉が、シャツ越しでもはみ出てきそうなほど柔らかい。

「やっぱオマエ、胸デカイよな・・・なあ、せっかくだから、今度はオレが上でヤってみねぇ?」

「コラ、どこ揉んでルンダヨ! 俺ノはシなくてイイんだってバ! 離せヨ!」

リンは、あわててエドを振り払おうとするが、ふと、身体にすりつけられるエドのモノを感じて、笑い出した。先ほど果てたはずのエドであったが、リンの乳房に興奮したのか、再びいきり立っていたのだ。

「なぁんダ、またこんなにオッキクなってルジャン・・ナァ、賭けシナイか? この薬デエドを可愛がってアゲルじゃない? ガマンできたら、今度は俺を抱いてイイヨ? ドウ? でも、コレ結、構効くらしいヨ・・我慢デキルかな?」

エドの方に向き直り、鞄から取り出した小さな缶を見せた。その缶はラベルもなにも付いていないアルミ製で、薬品名すら表示されていない。きょとんとしたエドの目の前で、その缶を開け、指で白いクリームをひとすくいする。
その仕種とリンの淫らな表情で、それが媚薬の一種らしい・・ということは、さすがのエドにも見当がついた。先ほどお仕置きに使うと言っていたのは、これのことなのだろう。だが、エドはそのリンの挑発に乗せられて、ついつい、ムッとしてムキになってしまう。

「なんだよ、オマエだって乳首立ってたぜ、本当は感じてるくせに・・いいぜ、んな薬なんかなんでもねーよ、やってやるぜ! その代わり、約束忘れんなよ!」

そう言うと、自分からベッドに横になったのだ。






リンは「オヤオヤ、ずいぶン自信タップリだネ」と言いながら枕を腰の下に置いてやり、膝を広げさせると、薬を塗った指を這わせた。

「フフ、さっきサンザンかき回しテルから、まだ慣れてルネ、入り口。もしかして指、2本入るカモヨ?」

「うぁ・・バッ・・カ、いきなり指2本も入れるヤツがあるかよ!・・ひぁ・・つめた・・」

「ソンナこと言って・・普段もっとブットイもン入れてンダロ? 今さら指2本ぐらいでナンダヨ・・ン、コレ、冷たい? 大丈夫、スグに熱くなってクルヨ・・ガマンできないぐらいネ」

薬の冷たさに思わず腰が浮いたエドを見下ろして、リンはくすくすと笑う。確かにいきなりは無茶だったのか、かなりきつく締め付けられたが、ゆるゆると動かしているうちに、とろけるようにほぐれてきた。

「そ・・だな、別にこれくらいなんてことねぇよ。熱くなるって・・? まだぬるいくらい・・だぜ?」

意地になって、そんな強がりを言っているエドであるが、内心では(なんかすっげ、むずむずしてきた・・あ、馬鹿リン、そんな指、動かすなよ! 我慢出来なくなるだろぉ)などと、喚き倒している。強がって威勢の良いことを言ってしまった手前、リンに「やめて」ということもできない。

「スッゲェ・・オンナノコみたいニ、ヌルヌルしてルヨ。コレ、突っ込んだラ、気持ちイーんだろーナァ、チクショォ・・」

話では聞いた薬効を、実際に目の当たりにして、リンも興奮していた。惜しむらくは、今、自分の身体が女だということだ。悔し紛れに、指を一度抜き、さらにたっぷり内側に塗り込んでやった。

「そのうち、このヤラシー穴ニ、指2本ドコロか、ナンデモいいから突っ込んでクレって、泣き喚くコトになるゼ? それマデ少し待つカ」

「言わねぇよ、んなこと・・オマエこそ気合い入れてヤらねえと、そっちの負けだぜ?」

口先では、相変わらず強気のエドであるが、実際にはその薬効で、内側が熱くなってきて、どうにもジッとしていられなくなってきていた。
それもその筈。これは、塗った患部に痛痒感と催淫効果をもたらす、ある芋の茎からエキスを取り出したもので、本来は女性向けであるが、かなりポピュラーなアダルトグッズだ。こそばゆくなってきた肉壁を鎮めるには・・下世話な話であるが、やはり内側を「掻いて」もらいたくなるという訳で。

「腰動いてルゼ? 膝を摺り合わちゃっテ・・そんなに自信がアルなラ、足縛ってイイヨナ?」

もう少し、痒みに悶えてほしいと考えたリンは、エドの返事も聞かずに自分の髪留めを解き、先ほどのエドの髪留めと1本ずつ、エドの足首をベッドにくくりつけた。

「サァテ、その状態でジッとしていられるカナ?」

拘束されたエドを満足そうに見下ろし、はだけたシャツからのぞく平たい胸に手を這わせる。あまりにしつこく嬲っていたせいか、その小さな突起は腫れ上がっているが、リンは容赦なくその蕾みに爪を立てるようにして摘んで弄び始めた。

「な、何、勝手に足縛ってんだよ! 変態! そんなことしていいなんて・・こ、腰だって、別に動かしてなんか・・ねえよ、ちっとも感じてなんかねぇ・・からな」

己のセリフとは裏腹に、エドは刺激を求めて、シーツに擦りつけるように腰を動かしていた。内側で虫が這い回るような感触に、頭の中が痺れてきて、朦朧とした意識の中で「ああ・・なにこれ、ホントにすごい変・・あ、熱いって言うよりなんかすげぇ痒い・・コレ・・うぁ、リン、さっきみたいに中掻き回してくれよぉ・・」などと考えている。

「フーン、感じてないノ? その強気ガいつまで保ツかなァ? エドのモノ、今にも弾けソーにビンビンに立ってテ、コーンナにヨダレ垂らしチャッテるのニ、感じてナイ? 中だッテ、そろそろ入れてホシクなってル筈なんだケドナー?」

一方のリンも、エドが悶えている姿にすっかり興奮して、男の身体だったら、今すぐにでも挿入したい気分であった。
それが叶わないのは仕方ないにしても、女の身体もこの状況に反応しつつあるのが、リンの想定外であった。下腹の奥・・多分、子宮が・・熱くて重たい。エドのが伝染ったわけではなかろうが、腿の付け根が心なしか、むず痒かった。
きっとこれが“濡れてる”状態なんだろうな、と思う。だったら・・いっそエドのものと番ったら、さぞや気持ち良いだろうと、そんな倒錯した誘惑に駆られてしまう。

「な、なあ・・この薬・・・なんなんだ・・よ? なんかその・・なんていうか・・スゲーか、痒いんだけど・・あぁ、さわんなよ! や、もうヤバい・・」

だが、エドはもう、リタイア寸前だ。喉のすぐそこまで「入れて、ブチ込んで」という台詞がこみ上げてきている。

「もうダメ? もうチョット頑張れヨ・・ア、デモ、エドのコレ、すんごくオイシソォ・・次はコレ、食べてイイ?」

リンは、それがエドを煽ることも忘れて、思わず屹立するモノにむしゃぶりつき、喉の奥までくわえ込んだ。口が女陰に通じていないことぐらい分かっているが、一瞬、自分が陽根を受け入れるための1本の管になったような錯覚がしていた。口から、喉を、胸を、腹を通じてエドの精気が雪崩れ込んできたような・・その“気”はやがて、腹の底の器で混じりあうと、脊髄を通って立ち昇っていく。
エドには、そんな気の流れを感じる能力も教養もなかったが、リンの口腔の生温かく軟らかい感触と、巧みな舌使いに煽られては、ひとたまりもなかった。

「ひぃ・・! 今そんなにしたら・・あぁぁああ!!」

絶叫と共に、呆気なく精を放ってしまう。







リンは、エドのものを飲み込みながらも、しばらくの間、状況が理解できずにボーゼンとしていた。もう少し耐えていてくれたら、この状態でリンも達することができたかもしれないのに。
やがて、ゆるやかに思考が戻ってくるに伴い、ふつふつと怒りがこみ上げてくる。一度ならず二度までも先にイきやがって・・これではこっちが収まらない。リンは起き上がると、脱がせたエドのズボンやベルトで、エドの両手もベッドに括りつけた。

「エド、こっち見テ。生殺しニしてアゲル」

リンは、勢い良く服を全部脱ぎ捨てると、ベッドから見える位置のソファに腰掛けた。膝を立てて、自分の腿に指を這わせる。すぐにぬるっとした谷間に突き当たり、その慣れない感触に思わず声が出た。
連続して射精した疲れで朦朧としてたエドであるが、思い掛けない刺激的な光景に“復活”したのか、縛られた手をぐいぐい引っぱりながら「うぁ・・リン、これ外せよぉ」と喚いた。

「そんなの見せられたら・・オレ、ホントたまんねえよ・・」

「ダッテ、イっちゃダメって言っタのに・・お仕置きニ、もっと焦らしチャウよって言ったヨネ、俺・・目ェ逸らすナヨ」

そう言い置いて、見せつけるように指で押し広げると、胎内の中の熱を鎮めるべく、自身を慰めてみせる。やがて、軽くブルッと身震いしてエドに視線を戻す。エドは目を逸らすどころか、食い入るように見つめながら、縛られた四肢が不自由そうに、腰をくねらせていた。

「・・腰動いてンのは、ココに入れたいノ? それともナニか、お尻に入れてホシイ?」

「だって・・あんなのされて耐えられるかよぉ・・・あんなヤリ方じゃ、イってもイっても満足できねぇし・・あぁぁ・・リン、オレもうホントに我慢出来ねぇよぉ、熱いし・・痒いし・・マジで気が狂いそうだよぉ・・」

ついに、エドが泣き出してしまった。
リンは、やり過ぎたかと肩をすくめて「・・入れてほしい方が、先みたイだネ」とつぶやく。まだ中途半端な気分なのは自分も同様なのだが、惚れた弱味とでもいうべきか、泣かれてしまうとどうにも弱い。

「指デ・・足りるカナァ」

一応、張り型代わりになるものがないかと部屋を見回すが、シティホテルにそのようなバラエティに富んだ備品があるわけもない。そういえば、太さといい長さといい、持ち歩いている発煙筒なんぞにスキンでもかぶせたらちょうど良さそうな気もするが・・調子に乗って、万が一安全ピンが外れてしまったら、命に関わる。
妙なイタズラはしないでおこう・・と諦めて、裸のままエドの腹の上に跨がり、片手を入り口に這わせた。
媚薬の効果なのか、弄られてはさんざん焦らされを繰り返した結果なのか、そこは鮮やかな真紅の内壁をのぞかせながら、呼吸するように蠢いていた。

「スゴイ、指3本目入りソー・・入れてミル?」

そう言いながらも、まずは2本から試してみる。先ほどよりもするっと指が飲み込まれ、刺激を待ちわびた内壁が、歓喜に震えるように激しくうねった。

「あああ・・!! い・・イイ・・もっと・・もっと入れて、掻き回してぇ!」

エドが半狂乱になって喚く。すぐに3本目も受け入れ、根元までずっぽりとくわえ込んだ。その手を抜き差ししてやる。リンはエドの足の方を向いていたため、その表情は見えないが、我を忘れて溺れきっているエドの喘ぎは聞こえる。

「ホント、気持ちヨさそう・・俺モ、もう我慢できナイ・・両方いっぺんニ味わえるンだかラ、別にイイヨネ?」

片手でエドを犯し続けながらも、思いついたように、エドの屹立したモノの上に、リンが腰を沈めた。

「えっ・・おいっ、リン、何やって・・うぁああっ!」

「・・ァア、エドの・・入ってクルッ・・」

腰を動かしながらも、手は休めず・・無我夢中で快楽を貪っていたが、やがてふと思いついて、ヒップを可愛がっていた指を抜いて身体を反転させると、縛っていたエドの手を解放してやった。

「ネェ、一緒にイこう?」

そう囁いて、軽く耳許にキスし、身体の向きを戻そうとする。エドは、それを待っていたかのように上半身を起こすと、リンの胸を掴んだ。不意に乳房を揉まれたせいか、リンの身体がビクンと跳ねる。

「はぁ・・すげ、イイ・・ん・・一緒にイこう・・」

「やぁ・・チョット待っテ・・マダ・・俺がサ・・一緒ジャなきゃ・・もウ置いていかれるノ、ヤだから」

リンはエドの後庭を諦め、番ったまま、エドの胸にすがりつくように抱きついた。
エドはそんなリンの背中に両手を回し、その背後で両手をパンとあわせると、右手の機械鎧をちょっぴり錬成で変型させ、足首を縛る紐を断ち切った。

「・・何してンノ?」

「なんでもねーよ」

腕を戻してから、豊かな黒髪を梳くように撫でてやる。喘ぐように唇をわななかせながら、リンがキスをねだり「・・もう・・イイヨ」と、炎のような吐息を漏らして囁く。エドは舌を絡めながら、ようやく自由になった腰を、突き上げるように動かし、無我夢中でリンの名前を呼んでいた。
リンも、男性としての経験は豊富でも、女として受け入れるのには慣れていないせいか、次第にエドにイニシアティブを奪われていく。

「クッ・・ふぁあっ・・エッ・・エドッ・・もう・・イッ・・」

リンが髪を振り乱してしがみつき、エドもしっかりと抱きしめ返してやる。リンの全身が、何度もびくびくと痙攣していた。

「リンの中、すっげイイ・・オレも・・イキそう・・!!」

「早く・・早く来てッ・・エドの・・ン、なんでもない・・ンッ・・エド、大好きダヨ・・俺、も・・イっちゃウ・・早くゥ・・」

「リン、オマエ今なんか言って・・うあ、ダメだ、オレもイキそう・・出して・・いいっ・・よな?」

「イイヨ、出しテ・・オネガ・・イッ・・早くッ来てッ・・ア、ア・・アアアッ・・!」
 
「リ、リンの中・・・締まっ・・!! うぁぁ!!」

ドクっとリンの中に猛りを吐き出し・・ふたりとも、一瞬クラッと意識が遠のいたような気がして、しっかりと抱き合ったまま、崩れるようにベッドに倒れ込んだ。



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